警視庁上野署の八神瑛子。容姿端麗ながら暴力も癒着も躊躇わない激裂な捜査で犯人を挙げてきた。そんな彼女に、中米の麻薬組織に狙われる男を守ってくれ、という依頼が入る。男を追うのは残虐な手口で世界中の要人や警官を葬ってきた暗殺者。危険すぎる刺客と瑛子はたった一人で闘いを始める…。爆風を巻き起こす、炎熱の警察小説シリーズ第二弾。(「BOOK」データベースより)
本書『アウトクラッシュ』は『組織犯罪対策課 八神瑛子シリーズ』第二弾であり、文庫書き下ろしの長編の警察小説です。
前作『アウトバーン』は、主人公八神瑛子の紹介も兼ねた作品であり、暴力団千波組の組長の娘が殺された事件を出発点とした物語でした。
本書『アウトクラッシュ』は、メキシコの麻薬組織であるソノラ・カルテルが登場してきます。このソノラ・カルテルと関西の華岡組とが手を組んでメキシコ産の覚せい剤を大量に流通させているらしいのです。
一方、関東の印旛会はソノラ・カルテルを裏切り日本に逃れてきたルイス・キタハラ・サントスを匿っていたのですが、この男を殺すためにグラニソという殺し屋が派遣されてきたのです。
そこで、八神瑛子は夫雅也の死の真相と引き換えに、グラニソという殺し屋からルイス・キタハラ・サントスという男を守ることになります。
そこで、前巻以上のアクションが展開されることになるのですが、ミステリー小説と言うよりも、派手さが勝ったアクション小説と言う方がいいかもしれません。
また、瑛子に対する上野署署長である富永昌弘の眼は一段と厳しくなり、新たに西義信という警察官だったという経歴を持つ人物が登場します。
この男が、生活安全課によくいる腐敗刑事の典型であり、ゲイ男性への暴行の発覚で退職したという本物の悪徳警官だったという男です。ただ、思ったよりも活躍しませんでした。
とはいえ、物語としてはやはりエンターテイメント性に徹した作品であり、この『組織犯罪対策課 八神瑛子シリーズ』らしい面白い作品でした。
次巻が楽しみです。

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