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警視庁との契約を解除されたユーリ・オズノフ元警部は、旧知のロシアン・マフィアと組んで武器密売に手を染めた。一方、市場に流出した新型機甲兵装が“龍機兵(ドラグーン)”の同型機ではないかとの疑念を抱く沖津特捜部長は、ブラックマーケット壊滅作戦に着手した―日本とロシア、二つの国をつなぐ警察官の秘められた絆。リアルにしてスペクタクルな“至近未来”警察小説、世界水準を宣言する白熱と興奮の第3弾。(「BOOK」データベースより)
機龍警察シリーズも三作目になります。これまで姿、ライザと「龍機兵」の搭乗要員の過去を語りつつ、現代の物語が組み立てられてきましたが、今回はユーリの物語になります。
本書『機龍警察 暗黒市場』の前半はユーリ・オズノフ元警部がロシア警察をやめなければならかった過去の物語です。「龍機兵」の搭乗要員の中でも、ひとり日本の警察に対して共鳴する感情の存在を否定できないでいた男の壮絶な過去が語られます。
ストーリーは綿密に計算されていて、人物造形もまた十分に練られています。そのため重厚感のある物語が構築されるのでしょう。
敵役の人物造形もかなり凝っています。しかし、凝り過ぎて少々作り過ぎかと感じないでもありません。
凝り過ぎということで言えば、これまでの三作の中では一番感傷的な物語とも言えます。その点が弱点と思う人もいるかもしれません。それほどに話のまとめ方は素直にまとまっています。
しかしながら、物語はそんな疑問点は関係なく進みます。SF的な設定は単なる道具であり、SFが好きではない人でも面白いと思える作品になっています。

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