Categories: 中村 啓

霊眼


柳川享子は、大学時代の友人・真弓が失踪したことを知る。フリーライターだった真弓は、山梨で起きた死体損壊遺棄事件に関心を示し、取材に出かけたまま行方がわからなくなったという。真弓の行方を探し始めた享子だったが、次々と不審な現象に遭遇する。やがて幽霊や、前世の因縁が渦巻く怪奇の世界に足を踏み入れることに。そして、霊的な知覚を可能にする“第三の眼”をめぐる大きな企みに巻き込まれていく。『このミステリーがすごい!』大賞2009年第7回優秀賞受賞作。(AMAZON内容紹介)

作者には申し訳ないが、「このミス」優秀賞受賞といううたい文句に惹かれて読んではみたものの、内容の無さに驚いてしまった。

確かに、冒頭部分のインパクトには凄まじいものがあった。しかし、それだけで、その後の展開は突っ込みどころ満載でとても感情移入出来るものではなく、白けてしまった。これで優秀賞とは、これからは「このミステリーがすごい!」はそういう賞なのだと思って読むことにしましょう。

一般素人が俄か探偵になって失踪者を探す、という設定自体は普通であり、また「チャクラ」という言葉なども別に違和感を感じる言葉でも無く、小説の世界では良く出てくる言葉であって、超能力関連の物語も何の違和感もない筈だ。なのに、違和感満載のこの物語は何故なのだろう。

中途半端にやくざを絡ませ、シノギという言葉を連発したり、素人探偵があらかじめ怪しいと分かっている場所に一人で行ったりと、設定として無理を感じる個所が随所にあることがその原因かもしれない。

どうも、この違和感は私個人の主観的な好みから来るものでも無さそうで、ネットでちょっと調べたらあちこちであまり評判がよく無いようだ。まあ、この作家の作品は多分もう読むことは無いでしょう。

このように読んだ作品に対し、ひどい言葉を投げつけるような感想を書くことは実に失礼だし、私自身も嫌な気持ちが残ります。出来るだけこうした書き方をすることは止めようと思います。

雑読者

熊本市在住の爺さん。 活字中毒の乱読、雑読派。 SF小説、冒険小説などを特に好む。 音楽はかつてのフォーク好き。洋楽はブラフォー、ビートルズ他。

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