Categories: 東 直己

渇き

『探偵・畝原シリーズ』の一作目の長編ハードボイルド小説です。短編の『 待っていた女 』を併録してあります。

やはり、というか、それなりに面白く読むことができました。

ただ、どうしても「ススキノ探偵」の「俺」と比べてしまい、「ススキノ探偵」の方が私の好みではありました。

どこが違うのだろうと考えてみると、まず、ススキノ探偵の方が時間的に後で書かれている、という点がありました。その分作者の表現力が増して読み手として満足できたのかもしれません。

でも、一番の理由は登場人物のキャラクターでしょう。ススキノ探偵の方が軽妙ですっきりしています。こちらは、娘持ちで生活感一杯です。

何より、作品として、他の作家のハードボイルド作品との差別化があまり無い感じがします。

ストーリーは面白いです。でも、そこに「畝原」で無ければならない必然性があまり感じられず、他の作家の作品を押しのけてまでこの本を読みたいと思わせるものが今一つの感じでした。

でも、この作家の作品はまたすべて追いかけて読むと思います。

雑読者

熊本市在住の爺さん。 活字中毒の乱読、雑読派。 SF小説、冒険小説などを特に好む。 音楽はかつてのフォーク好き。洋楽はブラフォー、ビートルズ他。

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